<合気道・綜合乱取>:
11名の選手のエントリーで行われた綜合乱取試合。一回戦から、白熱した打ちと投げの戦いが繰り広げられました。
1回戦のみAコート、Bコートに分かれて行われましたが、2回戦以降はAコートで実施。若い力が躍進する中で、中堅ともいえる大学のOBなどの活躍も光った大会でした。
そんな中準決勝までコマを進めたのは、中村選手(池袋綜武会)、菊池選手(坂戸綜武館)、瀬戸選手(池袋綜武会)、そして恩田選手(坂戸綜武館)の4名でした。
準決勝第一試合は、中村選手と菊池選手の試合では、両者激しい打ちと投げの攻防が続くものの、決定打がなかなか出ない拮抗した試合。試合中盤、両者ほぼ同時に打ちで技ありをとり、
両者、技ありのポイントをとったものの、その後は決定打もなく判定へ。見ごたえのある激しい攻防でしたが、判定の結果 僅差で菊池選手が決勝へ。
続いて実施された第二試合。瀬戸選手と恩田選手の戦い。打ちだけではなく、果敢に低い姿勢から相手の懐に飛び込んで、投げにもっていこうとする瀬戸選手。一方、打ちを中心に間合いを取ろうとする恩田選手。
そんな両者の攻防の中、瀬戸選手が胴打ち2本の技ありを決めて、決勝戦へ。
決勝戦を前に行われた三位決定戦。恩田選手と中村選手との試合は、恩田選手が打ち技で先制。その後中村選手の差し打ちの注意2回もあって、相手に技ありを献上し、恩田選手が、3位に入賞を果たしました。
決勝戦は、瀬戸選手が果敢に間合いを詰めて投げに入ろうとするところを、菊池選手が打ちで反撃。胴打ち2本の技ありを取り、見事優勝を果たしました。
<合気道・捕技乱取>:
17名のエントリーで開始された捕技乱取試合。一、二回戦は、Aコート、Bコートに分かれて実施され、三回戦以降は、Aコートで実施されました。
形試合であるだけに些細なミスが命取りになる接戦の連続。技間違いは当然ながら入身遅れ、受けからの技に入るまでのスムースさといった細かいところでその勝敗が分かれていました。
Aコートからは、加藤選手(誠塾)、佐藤選手(池袋)が、Bコートからは、浦田選手(池袋)と、佐藤選手(池袋)が準決勝へとコマを進めました。
準決勝第一試合では、加藤選手が二回戦・三回戦の絶好調を維持して、前年二位に入賞した佐藤選手も一蹴。加藤選手が決勝へ。
第二試合では、池袋綜武会の二人による試合。佐藤選手は、受けからの投げまでの流れも素早く、さらにしっかりと変化技も繰り出しており、浦田選手を抑えて決勝へ。
決勝戦を控えて先に行われた三位決定戦。池袋綜武会の2名、佐藤選手と浦田選手の試合。浦田選手の活躍も光りましたが、ここは、佐藤選手が浦田選手を抑えて三位入賞を果たしました。
決勝戦は前年の覇者佐藤選手と、絶好調の加藤選手との闘い。昨年の覇者佐藤選手の健闘も光ったものの、今年の加藤選手の好調さは、別格。両者とも体幹がしっかりしていて投げた後のふらつきなども一切なく、
一方でしっかりと変化技がスムーズに繰り出されるという両者ともに甲乙つけがたい試合。しかし僅差で加藤選手が佐藤選手を抑えて優勝を果たしました。
<柔拳法・組手乱取>:
8名の選手がエントリー。合気道に比べると数はと少ないものの、合気道の綜合乱取にはない突き・蹴りを中心とした激しい戦いが繰り広げられる柔拳法・組手乱取試合。
こちらでは、板橋綜武館の選手の活躍が光りました。
板橋綜武館からは、若くて元気な4名の選手がエントリー。彼らをむかいうつのが、ベテラン勢。一回戦から激しい試合が展開されました。そんな中、平野選手(坂戸)、中村選手(池袋)、
瀬戸選手(池袋)、そして中澤選手(板橋)の四名が準決勝戦へ進出いたしました。
準決勝第一試合、平野選手(坂戸)と中村選手(池袋)の試合では、平野選手が上段突きで技ありととるものの、昨年二位の実績もある中村選手が中段突 二本を決めて、決勝へ。
準決勝第二試合では、瀬戸選手(池袋)と中澤選手(板橋)の試合。瀬戸選手の相手の懐に飛び込む低い姿勢からの中段突、さらには相手の懐に飛び込んで投げを見せるなど終始試合を優位に進め、
その後投げは決まらないものの、上段突が決まり決勝へ。
決勝戦を控えて行われた三位決定戦。平野選手は上段突・払い蹴りを決めて、中澤選手を抑えて三位入賞を果たしました。
さて決勝戦、池袋綜武会の同門対決。瀬戸選手が突きで技ありを先行すると、中村選手が、裏拳で技ありを取り返してイーブンに。その後試合は拮抗。試合中盤、瀬戸選手の中段突が中村選手に突き刺さり技ありに。
同門対決の決勝戦となった両者の試合は、瀬戸選手が制しました。
<自由形試合・徒手の部>:
いつもより少なめの 5組がエントリーした徒手の部。見事優勝を果たした瀬戸・佐藤組(池袋綜武会)の拳法を主体とした迫力ある演舞もさることながら、
二位になった菊池選手・恩田選手の演武や、三位入賞を果たした唐澤選手・大久保選手(北大・北星合同)の演武もまとまりもあり、全体として完成度の高いものが
多かったようでした。
<自由形試合・武器の部>:
こちらは出場者が6組、一組目からいきなり迫力ある演武が展開。中村選手・小黒選手組(池袋綜武会)の短刀を武器として使用した迫力のある演武は、蹴りや当身の音がしっかり響き渡るような実践さながらの演武でした。
技の流れもスムースで、まとまりある木刀を使用した演武を披露した星崎組・玉川選手組(立教大)が、わずかな差で優勝を果たしましたが、二位・三位は接戦。二位に入った池袋綜武会と、三位に入った鈴木選手・麻見選手組(坂戸綜武館)の演武では、
点差はなく、時間差による判定でした。
武器の部は、獲物を利用するため見た目にも派手さがありますが、当然ながら力強さだけではなく、技の連携や全体の流れなど通しで見た時の完成度の高さという点で、僅差ですが順位が分かれて様です。
2024年最後の大会。コロナ禍も落ち着きを見せ、世間一般的には、こうしたスポーツイベントなども以前のように普通に実施できるようになりましたが、一方で会場の確保なども大変なようで、
今回はいつもより小さめの会場でした。
次回は第60回となる区切りの大会。さらなる選手の活躍が光る勢いのある大会になることを願ってやみません。
動画については、YouTube の CyberSobukanチャンネルをご覧ください。
さて、本大会で当流派の本年の主なイベントが終了いたしました。
今年も一年間、各大会にご来場・ご声援頂き、誠にありがとうございました。
また来年も、よろしくお願いいたします。

≪ 大会結果 ≫
順位 |
氏名/団体 |
所属 |
合気道・綜合乱取 |
1位 |
菊池 渉 |
坂戸綜武館 |
2位 |
瀬戸 智宏 |
池袋綜武会 |
3位 |
恩田 結藝 |
坂戸綜武館A |
合気道・捕技乱取 |
1位 |
加藤 広紀 |
誠塾 |
2位 |
佐藤 真歩 |
池袋綜武会 |
3位 |
佐藤 碧 |
池袋綜武会 |
柔拳法・組手乱取 |
1位 |
瀬戸 智宏 |
池袋綜武会 |
2位 |
中村 敦志 |
池袋綜武会 |
3位 |
平野 将希 |
坂戸綜武館 |
|
順位 |
氏名/団体 |
所属 |
自由形試合徒手の部 |
1位 |
瀬戸/佐藤組 |
池袋綜武会 |
2位 |
菊池/恩田組 |
坂戸綜武館B |
3位 |
唐澤/大久保組 |
北大・北星合同 |
自由形試合武器の部 |
1位 |
星崎/玉川組 |
立教大学B |
2位 |
中村/小黒組 |
池袋綜武会 |
3位 |
鈴木/麻見組 |
坂戸綜武館B |
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