<合気道綜合乱取>:
23名の選手のエントリーで行われた綜合乱取試合。一回戦から、白熱した戦いが繰り広げられました。
Aコート、Bコートに分かれて行われましたが、Aコートでは、昨年惜しくも優勝逃した田中選手(坂戸)と、昨年の覇者、松下選手(千葉)が準決勝戦にコマを進め、
Bコートからは、やはり昨年入賞を果たした小川選手(富山大)と、菊池選手(坂戸)が決勝に進出。
準決勝一回戦は、まさに昨年の決勝戦の再現。試合早々、松下選手が田中選手が打ちに入ったところをとらえて腰車で投げて技ありを取り先取。その後、田中選手が左胴打ちで技ありを取るという拮抗した試合でした。
しかし、試合後半に、松下選手の右胴が決まり、合わせ技で松下選手が決勝へ。準決勝第二試合はBコートで行われてましたが、昨年惜しくも敢闘賞だった、小川選手が、2016年の大会では優勝もしている菊池選手との試合。
昨年の勢いはこともも変わらず、打ちを得意とする菊池選手を下して、小川選手が決勝に進出しました。
決勝戦を前に行われた三位決定戦は、田中選手、菊池選手による同門対決。田中選手が試合早々、返し首抱え腰車で菊池選手を投げて技ありを取り先行。しかしその際に菊池選手が肩を負傷。試合は最後まで行われましたが、
この技ありにより、田中選手が三位入賞となりました。
さてそして最後に行われた決勝戦。連覇をかける松下選手と、昨年惜しくも決勝進出を逃して敢闘賞にとどまり、今年こそはと臨んだ小川選手の対決。両者ともに左ききという珍しい試合。序盤、松下選手の打ちを交わして、
懐に飛び込んで腕当ての形でそのまま体を預けて捨て身技になっての技ありで先取。その後試合は拮抗。両者とも投げ・打ちを見せるものの十分な決まり手にはならずタイムアップ。小川選手が、念願の初優勝を果たしました。
<合気道捕技乱取>:
24名のエントリーで開始された捕技乱取試合。形試合だけに些細なミスが命取りになる接戦の連続。入身遅れ、
受けからの技に入るまでのスムースさといった細かいところで勝敗が分かれていました。
Aコートからは、佐藤選手(町田綜武会)、加藤選手(日本綜武館)が、Bコートからは、村上選手(松戸綜武館)と、今泉選手(池袋綜武会)が準決勝へとコマを進めました。
3回戦のところではちょっとヒヤッとした試合を見せた佐藤選手でしたが、準決勝では見事たてなおして、3回戦まで絶好調の加藤選手を下し、連覇の夢をかけて決勝へ。
Bコートからは、久々の個人戦出場ながら、その実力を発揮して村上選手が、今泉選手を下し決勝に進出しました。
決勝を控え行われた三位決定戦。学生会出身の二人の対決でしたが、受けからのスムースな投げを終始展開した加藤選手が、今泉選手を下し三位に入賞いたしました。
さて最後の決勝戦。連覇を狙う佐藤選手でしたが、決勝戦では、受けから技に入るまでの素早さは相変わらず。ただし逆にそれが災いして、技に粗さが目立つのに対し、
終始、落ち着いてスムースに受けから技を繰り出していた村上選手が僅差で佐藤選手を下し見事優勝を果たしました。
<自由形試合・徒手の部>:
徒手自由形は、13組の選手が出場。自由形は全体を通して比較的高得点での争いになりました。技についてもどの組も高度な技が織り込まれており、
逆に技に凝りすぎて時間が規定(22秒から25秒)を超えて減点されたことで入賞を逃したところもあったようです。
昨年武器の部で優勝した松下・武田組(千葉綜武館)は、今年は、徒手で参戦。徒手でも息の合った技を見せ、わずかなさながら接戦を勝ち抜いて優勝。
二位には、川島・山田組(池袋綜武会)が、また三位には、舟久保・持塚組(東京電機大)、 そして敢闘賞には、山根・澁川組(北星学園大)が入賞をいたしました。
<自由形試合・武器の部>:
武器の部全部で、11組がエントリー。徒手と異なり獲物を扱うため、形試合とは言え、緊張感が走ります。今年は特別変わったものを武器として使用する組はなく、
木刀や居合刀、杖といったものを使用した組が大半でした。タオルを利用した団体もありましたが、こちらは今一つうまく使いこなせていなかったようです。
木刀にしても、杖にしても獲物を利用する場合には、ただ投げるだけでは済まないので、やはり普段から武器も稽古している道場団体などが優勢のようでした。
さらに、時間減点なども目立ち、出来、不出来の差がある程度はっきりしていたようです。
そんな中、優勝を果たしたのは、杖を使用した形を披露した村上・佐藤組(松戸綜武館)。二位には、居合刀を利用した形を見せた田中・菊池組(坂戸綜武館)、
三位には、居合刀を利用した形を披露した堀尾・篠田組(北海道大学)、そして敢闘賞には、杖を使用した形を見せた、星野・秋山組(千葉綜武館)がそれぞれ入賞を果たしました。
<柔拳法組手乱取>:
11名がエントリーした柔拳法組手乱取試合。合気に比べると出場選手も少ないものの、試合は終始白熱した試合を見せておりました。
相手の懐に飛び込んでの中段突きで技ありをとるものもいれば、見事な上段の突きで技ありをとるものもいる。また突き蹴りだけではなく、
投げでも見事な投げ技で技ありをとる試合もあり、その瞬間には、場内はどよめきが巻き起こりました。
さて、準決勝を勝ち上がって決勝にコマを進めたのは、Aコートからは、奥選手(南總綜武館)と、鈴木選手(坂戸綜武館)。Bコートからは、連覇を目指す松下選手(千葉綜武館)と宮崎選手(坂戸綜武館)の4名。
そしてさらに決勝に進んだのは、奥選手と連覇を目指す松下選手でした。
さて決勝戦を開けて行われた三位決定戦。間合いを取って横へ横へと動きながら突きで攻撃を仕掛ける鈴木選手に対して、相手の攻撃や動きを見て、鈴木選手が飛び込んでくるタイミングで投げや交わし突きを狙って技を仕掛けてくる宮崎選手との試合。
試合後半に入って、鈴木選手が飛び込んでくるのを交わして中段突きで、宮崎選手が技ありをとると、その数十秒後、再度鈴木選手が飛び込もうとするタイミングで、中段の正面当て蹴りを決め、技あり2本を取り、宮崎選手が三位入賞を果たしました。
そして決勝戦。素早い突きと、蹴りで積極的に攻めてくる奥選手に対して、その突き蹴りを交わしつつ機を狙う松下選手。試合早々に松下選手が、奥選手を抱え腕当てで投げて技ありを取り先行。
その数十秒後、奥選手が松下選手の払い蹴りを交わして、飛び込んできたところに、松下選手の折蹴りが決まって、奥選手が転倒。
見事な投げ技と折蹴りで、松下選手が連覇を果たしました。
<少年部稽古風景>:
さて、緊迫した試合のあいま。三位決定戦以降の試合の前に、場内は少年部の稽古風景に。受け身、基本合気投げ、打ちなどの普段んの稽古を披露。
さらに綜合乱取・捕技乱取の模範試合も披露してくれました。少年部とはいえ中学生による綜合乱取は、模範試合とは言え、本番さながらの素早い打ちに、
場内の学生の選手から驚きの声も聞こえていました。
子供たちは最後まで元気いっぱいに普段の稽古風景を見せてくれました。
会場の都合によりインターネット回線が利用できなかったため、Ustreamによる中継はできませんでしたが、動画は撮影しておりましたので、
後日YouTubeにUpする予定です。動画については、後日ご案内いたしますが、YouTube の CyberSobukanチャンネルをご覧ください。
さて、本大会で当流派の本年の主なイベントが終了いたしました。
今年も一年間、各大会にご来場・ご声援頂き、誠にありがとうございました。
また来年も、よろしくお願いいたします。

≪ 大会結果 ≫
順位 |
氏名/団体 |
所属 |
合気道・綜合乱取 |
1位 |
小川 和晃 |
富山大学 |
2位 |
松下 裕里 |
千葉綜武館 |
3位 |
田中 潤之介 |
坂戸綜武館 |
敢闘賞 |
菊池 渉 |
坂戸綜武館 |
合気道・捕技乱取 |
1位 |
村上 紘輔 |
松戸綜武館 |
2位 |
佐藤 碧 |
町田綜武会 |
3位 |
加藤 広紀 |
日本綜武館 |
敢闘賞 |
今泉 将 |
池袋綜武会 |
柔拳法・組手乱取 |
1位 |
松下 裕里 |
千葉綜武館 |
2位 |
奥 達也 |
南總綜武館 |
3位 |
宮崎 裕司 |
坂戸綜武館 |
敢闘賞 |
鈴木 博明 |
坂戸綜武館 |
|
順位 |
氏名/団体 |
所属 |
自由形試合徒手の部 |
1位 |
松下 裕里/武田 康組 |
千葉綜武館 |
2位 |
川島 早葵/山田 茉由組 |
池袋綜武会 |
3位 |
舟久保 匡毅/持家 大輔組 |
東京電機大学 |
敢闘賞 |
山根 耕/澁川 裕平組 |
北星学園大学 |
自由形試合武器の部 |
1位 |
村上 紘輔/佐藤 晋一郎組 |
松戸綜武館 |
2位 |
田中 潤之介/菊池 渉組 |
坂戸綜武館 |
3位 |
堀尾 京太郎/篠田 奈々子組 |
北海道大学 |
敢闘賞 |
星野 久子/秋山 逸人組 |
千葉綜武館 |
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