サイバー綜武館

10月14日(日)、東京・渋谷区の国立競技場霞ヶ丘体育館におきまして、第31回全日本居合道選手権大会が開催されました。
比較的安定した過ごしやすい秋のお天気が続き、本大会当日も、過ごしやすい一日。まさに日中は、スポーツ日和な天気。同体育館内では熱戦に次ぐ熱戦で、熱気に包まれていました。

抜刀試合：

22名のエントリーのもと始まった抜刀試合。1・2回戦から接戦が繰り広げられました。どちらかと言えば、1・2回戦では、切り付けの不正確や納刀の不十分などにより勝敗がが分かれるシーンも多く、この中1・2回戦の接戦を勝ち抜いてきたのは、やはり実績のある選手が中心。さらに2回戦まで終わって3回戦に進むと、さすがに逆に不十分や不正確は減り、早さそして正確さに定評のある選手が残る中、服部選手（坂戸綜武館）、前林選手（品川綜武館）阿久戸選手（坂戸綜武館）、そして村上選手（松戸綜武館）の4名が準決勝に進出。

この四名で競われた準決勝では、まさに一瞬のとまどいなどにより勝敗が決する試合もあり、試合内容的にも僅差の状態。この準決勝を勝ち抜いた、村上選手・前林選手で決勝が行われましたが、これは去年の再現とも言える対決となりました。早さでは、大差もなく僅かなミスが勝敗を決することになったこの試合、終始落ち着いた刀捌きを見せていた村上選手が、昨年に続き本大会で優勝し、連覇を達成いたしました。前林選手は前大会同様あと僅か及ばず二位に、同門対決となった三位決定戦、阿久戸選手が経験の差を見せつけて、服部選手を破り三位入賞いたしました。

既定形試合：
こちらは前大会同様、合計11組にて競われました。女性部員を中心に構成・出場された道場も多く、善戦していましたが、どのチームも比較的大きな差はなく得点面では接戦。この中、やはり規定時間を上手に使い、加えて見事な3人そろい踏みの演武を披露していた阿久戸・河本・新井組（坂戸綜武館）が見事優勝を、2位には木村・志賀・荒川組（松戸綜武館）が、そして三位には、小谷・佐々木・伊東組（帝京中高校）が入賞をいたしました。
時間オーバーによる、減点で優勝に手が届きながら、僅かな差で入所を果たせなかった牧・福田・高瀬組（本部綜武館）が敢闘賞となりました。
自由形試合：

前大会よりも二組多い、合計12組の参加で競われた自由形試合。本大会では、飛び抜けたチームがおらず混戦。規定時間を上手に使えたかどうかが入賞の、そして勝敗の大きな分かれ目ともなる中、得点は同点、ですが時間でわずかに上回った、吉場/佐藤組（坂戸綜武館）が、優勝を。時間差で僅かに及ばなかった村上（裕）・村上（紘）組（松戸綜武館）が2位に、そして郷・山崎組（駒大高校）が三位入賞を果たしました。敢闘賞には、前林/ジャン組（品川綜武館）が入賞いたしました。

抜刀斬試合：
さて真剣による巻き藁の切りや、残心・納刀、そして規定時間などすべてが審査対象となる抜刀斬試合。当日欠場になった選手もいるものの総勢11名で競われた本大会。皆、気迫のこもった斬りを披露。吉場選手（坂戸綜武館）、佐藤選手（坂戸綜武館）、高橋選手（本部綜武館）、木下選手（本部綜武館）、渡邊選手（南總綜武館）、大矢選手（南總綜武館）が二回戦へ進出。二回戦二刀斬りではさらに冴え渡った斬り技を見せた吉場選手、木下選手、渡邉選手、大矢選手が三回戦へ。三回戦でも普段の実力を発揮した吉場選手が見事な三段斬りを見せて優勝を。これに僅かに及ばなかった大矢選手が二位、そして三位には木下選手が入賞。また敢闘賞には、三回戦では思うような実力を発揮できなかったものの、渡邊選手が入賞いたしました。