第30回記念居合道選手権大会
開催日:10月15日(日)
場所:国立競技場・霞ヶ丘体育館
10月15日(日)、東京・渋谷区の国立競技場霞ヶ丘体育館におきまして、第30回記念 居合道選手権大会が開催されました。
今年は残暑らしい残暑もなく、秋に突入し、比較的安定した過ごしやすい秋のお天気が続く毎日。
本大会当日も、過ごしやすい一日で、お隣の国立競技場でも、ロードレースを中心にした第3回チャレンジランというイベントも行われており、
まさにスポーツ日和な中、体育館内でも熱戦に次ぐ熱戦で、熱気にこもっていました。
抜刀試合:
24名のエントリーのもと始まった抜刀試合。今大会にはオーストリア綜武会からのシュベック選手も参加。1・2回戦から熱戦が繰り広げられました。
1・2回戦では、切り付けの不正確や納刀の不十分などにより勝敗がが分かれるシーンも多く、この中1・2回戦の接戦を勝ち抜いてきたのは、
やはり実績のある選手が中心。さらに2回戦まで終わって3回戦に進むと、さすがに逆に不十分や不正確は減り、早さそして正確さに定評のある選手が残る中、
初のオーストリア綜武館から参戦していたシュベック選手も、健闘を見せておりました。
さて3回戦を経て、準決勝に勝ち残ったのは、村上選手(松戸綜武館)、シュベック選手(オーストリア綜武会)、前林選手(品川綜武館)、
星野選手(品川綜武館)の四選手でした。この四名で競われた準決勝では、まさに一瞬の納刀ミスなどにより勝敗が決する試合もあり、試合内容的にも僅差の状態。
この準決勝を勝ち抜いた、村上選手・前林選手で決勝が行われましたが、終始落ち着いた刀捌きを見せていた村上選手が本大会初参戦で初優勝を勝ち取りました。
前大会初戦であえなく敗退した前林選手でしたが、本大会では稽古のせいかを発揮、優勝までは届きませんでしたが本大会好調で2位に。
そして星野選手は惜しくも同門対決となった準決勝で、前林選手には負けたものの、3位決定戦で、シュベック選手を破り、入賞を果たしました。
シュベック選手は敢闘賞となりました。
既定形試合:
前大会より一組多い、合計11組にて競われました。女子部員を中心に参加した高校生達も善戦していましたが、その中規定時間を上手に使い、
加えて見事に3人そろい踏みの演武を披露していた各道場のベテラン勢が圧倒。見事優勝を果たしたのは、池浜/牧/石井組(本部綜武館)でした。
2位には岩崎/桧谷/ミッシェル組(品川綜武館)、3位には佐藤/吉場/阿久戸組(坂戸綜武館)。
そして敢闘賞には、若いながら健闘した村上(裕)/村上(紘)/須田組(松戸綜武館)が入賞を果たしました。
自由形試合:
前大会よりも二組多い、合計10組の参加で競われた自由形試合。本大会では、飛び抜けたチームがおらず混戦模様。
自由形・既定形ともに規定時間を上手に使うのもその勝敗の分かれ目ともなる中、得点でわずかに上回った、来迎/前林組(品川綜武館)が、
規定時間をわずかにオーバーした西村/鈴木組(坂戸綜武館)をトータルポイントで、0.2上回り見事優勝。規定時間をわずか0.8秒オーバーした、
西村/鈴木組が惜しくも2位に、そして3位には滝口/福田組(本部綜武館)が入賞いたしました。敢闘賞には、木村/荒川組(松戸綜武館)が入賞いたしました。
抜刀斬試合:
さて真剣による巻き藁の切りや、残心・納刀、そして規定時間などすべてが審査対象となる抜刀斬試合。前大会よりは参加人数が少なく、合計10名(うち一名欠場)にて競われました。
1回戦、15秒以内に斬り上げ・斬り下げ又は斬り下げ斬り上げによる一刀斬りが行われ、かつ納刀をそれぞれ行うもの。
2回戦、斬り下げ・斬り上げ。斬り上げ・斬り下げによる二段斬り、そして納刀までを12秒以内に行うもの。この1・2回戦を勝ち抜いたのは、大矢選手(南總綜武館)、佐藤選手(坂戸綜武館)、
木下選手(本部綜武館)、高橋選手(本部綜武館)の4名でした。
決勝戦は、斬り下げ・斬り上げあるいは斬り上げ・斬り下げによる三段斬りから納刀までをを13秒以内に行うもの。この4名で競われた決勝戦でしたが、
終始その気合と共に、見事な斬りを見せていた大矢選手が見事優勝を、2位・3位を競う戦いは接戦。両者とも見事な斬りを見せていましたが、
巻き藁を止めていた目印となるゴムを斬ってしまった佐藤選手は惜しくも3位に。木下選手が2位になりました。敢闘賞には高橋選手が入賞いたしました。
≪ 大会結果 ≫