13時半に開会式が始まり、開会の辞や祝辞などひととおりのセレモニーのち、早々に試合へ突入。
Aコートでは居合道・組抜刀試合が、そしてBコートでは杖道の捕杖乱取試合が同時に進行する形で、
第35回の居合道大会の火ぶたが切って落とされました。
抜刀試合・捕杖乱取試合:昨年よりはちょっと少ない16名がエントリーした抜刀試合。1・2回戦から僅差の接戦が繰り広げられました。
こうした接戦の中、勝ち上がってきたのは、経験豊富なベテラン勢でした。
準決勝には、木村選手(松戸)、星野選手(品川)、村上選手(松戸)、そして高瀬選手(本部)の経験豊富なベテラン4名。
準決勝第一試合は、星野選手の素早い刀捌きが、木村選手を抑えて決勝へ。また第二試合では、村上選手が僅差で上回り、高瀬選手を抑えて決勝に進出しました。
さて決勝を控えての3位決定戦。高瀬選手と、木村選手の戦い。一刀目の早さ、高瀬選手の早動きや切付の不正確もあって、木村選手が三位入賞を果たしました。
決勝戦では、好調な星野選手をさらに上回る好調さと、見事な刀捌きで、村上選手が優勝に輝きました。
さて捕杖乱取ですが、こちらも力量的に差がつきにくい試合が多い中、取られてから如何にスムーズに技に入れているかでだいぶ勝敗が分かれていたようです。
三回戦までを勝ち抜いたのが、村上選手(松戸)、武田選手(千葉)、藤原選手(品川)、そして佐藤選手(松戸)でした。
準決勝1回戦は、ともに優勝を狙えるベテランどうしの戦い。ただし村上選手がミスを見せる中、武田選手はそつなく試合をこなして決勝へ。準決勝第2試合は、
ベテランの佐藤選手に対して、新鋭の藤原選手が激突。初戦から好調だった藤原選手。準決勝でも乱れることがなく、これに対して、
わずかながらミスを見せてしまった佐藤選手を抑えて決勝へ。
3位決定戦は、ちょっと前なら決勝戦だった組み合わせでしたが、村上選手が佐藤選手を抑えて3位に入賞いたしました。
そして決勝戦。ベテランの武田選手に挑む、新鋭の藤原選手。準決勝までは善戦して、その勢いもありましたが、決勝戦ではやはり経験の差もあってか、
藤原選手にミスも出て、武田選手が見事優勝に。今大会大躍進を見せた藤原選手はわずかに及ばず2位となりました。
自由形試合・既定形試合:自由形試合・10組。既定形試合10組のエントリで始まりました。
例年、帝京や駒大など高校生の活躍が目立つこの試合。
本大会も、自由形では林・山田組(駒大高)、前田・和栗組(帝京中高)、既定形では、大野・菊池・塚原組(帝京中高)、
後藤・後藤・菅野組(駒大高)の4組が大活躍。
自由形では林・山田組(駒大高)が3位に入賞。既定形では、大野・菊池・塚原組(帝京中高)が、敢闘賞を受賞いたしました。
さて自由形の方は、息のあった、そして躍動的な太刀さばきを見せてくれた若手の田中・菊池組(坂戸)が見事に優勝を。ベテランの意地を見せた、
後藤・武田組が準優勝。3位には林・山田組(駒大高)、そしてわずかに及ばず敢闘賞には、品川の星野・前林組が入賞を果たしました。
さて、既定形の方は、レベルの高い選手をそろえてきた坂戸の佐藤・斉藤・高澤組が昨年に続き優勝を。二位には息のあった動きを見せた塩塚・中島・藤原組(品川)が入賞。
わずかな差で、林・高橋・岡部組(松戸)は3位となりました。大野・菊池・塚原組(帝京中高)は、よくがんばって、敢闘賞に入賞いたしました。
抜刀斬試合:最後に抜刀斬試合。真剣により指定された時間以内に、
指定の方法で巻き藁を斬り、その切口、残心・納刀までで競います。総勢8名がエントリ−。
1回戦、皆、気迫のこもった斬りを披露。1回戦までは、間合いの取り方や手の内の締めが甘く、
斬り損じた人達が敗退。そして2回戦では、わずかな切口、角度やバランス、
そして納刀などにより審査が行われ、渡辺選手(南總)、佐藤選手(坂戸)、木下選手(本部)、
高橋選手(本部)の4名が3回戦の決勝へ進出いたしました。
1・2回戦までの好調な斬りを維持していた、渡辺選手が一人目見事な斬りを見せると、佐藤選手も負けじと意地を見せて見事な霧を披露。
木下選手が斬り損じて、高橋選手もわずかに手の内が甘く、優勝の行方は、最初の二人で競われましたが、
渡辺選手の斬りが僅差で上回り、佐藤選手を抑えて優勝を。佐藤選手が2位となり、高橋選手が3位となりました。

≪ 大会結果 ≫
順位 |
氏名/団体 |
所属 |
個人戦 |
抜刀試合 |
|
1位 |
村上 紘輔 |
(松戸綜武館) |
2位 |
星野 久子 |
(品川綜武館) |
3位 |
木村 直 |
(松戸綜武館) |
敢闘賞 |
高瀬 洋之 |
(本部綜武館) |
抜刀斬試合 |
|
1位 |
渡辺 英司 |
(南總綜武館) |
2位 |
佐藤 均 |
(坂戸綜武館) |
3位 |
高橋 明夫 |
(本部綜武館) |
敢闘賞 |
木下 基 |
(本部綜武館) |
捕杖乱取試合 |
|
1位 |
武田 康 |
(千葉綜武館) |
2位 |
藤原 孝則 |
(品川綜武館) |
3位 |
村上 紘輔 |
(松戸綜武館) |
敢闘賞 |
佐藤 晋一郎 |
(松戸綜武館) |
|
順位 |
氏名/団体 |
所属 |
団体戦 |
自由形試合 |
|
1位 |
田中 潤之助/菊池 渉 組 |
(坂戸綜武館) |
2位 |
武田 康/後藤 茂 組 |
(千葉綜武館) |
3位 |
林 真樹/山田 紘也 組 |
(駒大高) |
敢闘賞 |
星野 久子/前川 郁恵 組 |
(品川綜武館) |
既定形試合 |
|
1位 |
佐藤/斉藤(亮)/高澤 組 |
(坂戸綜武館) |
2位 |
塩塚/中島/藤原 組 |
(品川綜武館) |
3位 |
林/高橋/岡部 組 |
(松戸綜武館) |
敢闘賞 |
大野/菊池/塚原 組 |
(帝京中高) |
|