<合気道・綜合乱取>:
出場選手も様々な事情があり、まだまだ例年通りとはいかず、8名の選手のエントリーで行われた綜合乱取試合。一回戦から、白熱した打ちと投げの戦いが繰り広げられました。
Aコート、Bコートに分かれて行われましたが、Aコートでは、瀬戸選手(池袋)と、恩田選手(坂戸)が準決勝戦にコマを進め、
Bコートからは、中村選手(池袋)と 片山選手(池袋)が決勝に進出いたしました。
準決勝第一試合は、瀬戸選手と恩田選手の試合では、試合が始まって早々、瀬戸選手の左胴打ちが決まり先行。その後、恩田選手が正面打ちで技ありと取り返し、いい分に。
その後、瀬戸選手は投げに入るもののうまく恩田選手が交わし、打ち合いも、相打ちになるなど試合は拮抗。しかし終盤試合終了間近に、瀬戸選手の左胴が決まり、この接戦を制しました。
準決勝第二試合は、中村選手が試合開始の "始め!" の合図とともに即座に右胴を決めて先行。その後、打ち投げと多彩な攻撃を仕掛け、一方では、片山選手もその早いうちで応戦。
試合中盤、引き際に右面打ちを繰り出した中村選手の攻撃が決まり、中村選手が決勝に進出いたしました。
決勝戦を前に行われた三位決定戦。恩田選手のうちに対して、片山選手は投げ中心に果敢に攻めるものの、うまくかわされて攻めあぐねている間に、恩田選手の2段打ちの右胴が決まり、その後後半に入って正面打ちが決まって、
恩田選手が三位入賞を果たしました。
決勝戦は、瀬戸選手が試合開始早々に左銅で技ありを先取。その後試合中盤、瀬戸選手が中村選手の打ちをかいくぐって投げに。これが見事に腕当てとなり、技あり。
試合は、打ち・投げとバランスいい攻撃を見せた瀬戸選手が見事に優勝を果たしました。
<合気道・捕技乱取>:
16名のエントリーで開始された捕技乱取試合。形試合だけに些細なミスが命取りになる接戦の連続。入身遅れ、受けからの技に入るまでのスムースさといった細かいところでその勝敗が分かれていました。
Aコートからは、矢野選手(池袋)、佐藤選手(池袋)が、Bコートからは、五十嵐選手(立教)と、佐藤選手(池袋)が準決勝へとコマを進めました。
準決勝第一試合では、池袋綜武会同士の対決。矢野・佐藤、両選手とも受けから投げまでのスムース動きは互角。細かいミスもない。副審の判定も別れましたが、僅差を制した佐藤選手が決勝へ。
第二試合では、佐藤選手は、受けからの投げまでの流れも素早く、さらにしっかりと変化技も繰り出しており、五十嵐選手を抑えて決勝へ。
決勝戦を前に行われた三位決定戦では五十嵐選手が、その受けから投げまでの動きの良さ、変化技の多さもあり、矢野選手を抑えて三位入賞を果たしました。
決勝戦は、おそらく初となる兄妹の兄妹対決。決勝戦まで終始落ち着いて、多彩な変化技を見せつつも、体幹もしっかりしていて大きく崩れることなく、しっかり腰も落ちた残心が印象的な佐藤選手に対して、
ここ数年捕技に於いて実績を残してきた兄の佐藤選手との闘い。ともに池袋綜武会ということで、同門対決ということでもありました。
受けからの投げまでの動きや技の内容的にはほぼ互角。若干動きのスムースさでは佐藤(真)選手の方がよかった感もありましたが、それ以上に佐藤(真)選手の正面打ちに対して、佐藤(碧)選手が一瞬受け間違いをしたのが
大きなミスとなり、兄妹対決は、佐藤(真)選手が、兄の佐藤(碧)選手を抑えて、見事に初優勝を果たしました。
<柔拳法・組手乱取>:
7名と少ないものの、合気道の綜合乱取とは違った突き・蹴りを中心とした激しい戦いが繰り広げられる柔拳法・組手乱取試合。
合気道の綜合乱取にもエントリーしている選手も多く、また今回も寝技での攻防がコロナを配慮して禁止されているためか、
投げ技に入る選手は少なく、突きと蹴り中心の組手乱取りでした。
準決勝第一試合、奥選手(南總)と平野選手(坂戸)の試合では、平野選手が上段突きで先行するものの、試合経験豊富な奥選手が、
中盤以降平野選手の攻撃を上手にかわしつつ、見事な中段突きを決め決勝へ。
準決勝第二試合は、瀬戸選手(池袋)と中村選手(池袋)と、ともに合気道綜合乱取にも出場している同門同士の戦い。瀬戸選手は一回戦から上段突きでけん制して、
相手の懐に飛び込んで中段突きを決めるという攻撃パターンは健在で、早速中段で突きを取ると、これに対して中村選手はその身長差も生かして、懐に飛び込もうとした瀬戸選手に迎拳を決めて技ありを取り返し、イーブンに。
その後終盤、さらに中村選手の中段突きが決まり、見事、決勝に進出いたしました。
決勝戦を控えて行われた三位決定戦。瀬戸選手は平野選手から、中段二本を決めて見事入賞を果たしました。
さて決勝戦、これまでの各試合とは一転、互いに間合いを取り、けん制しつつ静かにスタート。互いに連続攻撃も少なく中盤へ。中村選手、奥選手ともに繰り出された中段。
奥選手は中村選手の中段を交わして見事に中段突きを決めて先取。続いて奥選手が、横拳、迎拳の連続攻撃を見せるものの技ありまでには至らず。これに対して、中村選手も投げ、蹴りと技を見せるものの、決め手に欠けて技ありに至らないまま、
試合時間が終了。勝敗は判定に。
技ありにまでは至らなかったものの、試合中盤から積極的な攻撃を見せていた奥選手がわずかながら中村選手を上回り判定で優勝を果たしました。
<自由形試合・徒手の部>:
9組がエントリーした徒手部。どの組も、時間制限には問題なく、全体的に高得点な内容となっていました
どの組も技の連携や流れはよく、技の切れ、正確さで頭一つ抜きんで瀬戸・中村組(池袋綜武会)が見事に優勝。ニ位には五十嵐・星崎組(立教大B)が、
三位には、柏木・鈴木組(立教大A)、敢闘賞には、小沼・恩田組(坂戸綜武館B)がそれぞれ入賞を果たしました。
<自由形試合・武器の部>:
こちらは出場者が5組、さらに一組は欠場となり非常にさみしかったものの、エントリーされた選手の頑張りは非常によく伝わってきた内容となっていました。
見事優勝を果たしたのは、石井・藤島組(立教大B)。二位・三位は僅差ながら富山大を抑えて、善波・武藤組(坂戸綜武館)が入賞。わずかなさながら、
山下・竹内組(富山大)が三位となりました。敢闘賞には、河辺・塩原組(立教大A)が入賞いたしました。
コロナ禍も落ち着きを見せた2023年最後の大会。しかしながら、合気道 綜合乱取や柔拳法 組手乱取では、まだまだコロナを配慮して寝技の攻防が禁止された形での試合でした。
寝技への攻防ができないとなると、比較的投げの攻防も少なくなるせいか、打ち・突きの激しい攻防を見せる試合が多いようでした。
来年(2024年)こそはこうした制限もなく、文字通り "綜合" 乱取りとして、打ち・投げ、そして寝技とすべての要素を含んだ攻防が期待されるところです。
会場の都合によりインターネット回線が利用できないため、配信はできませんでしたが、動画は後日YouTubeにUpする予定です。
動画については、後日ご案内いたしますが、YouTube の CyberSobukanチャンネルをご覧ください。
さて、本大会で当流派の本年の主なイベントが終了いたしました。
今年も一年間、各大会にご来場・ご声援頂き、誠にありがとうございました。
また来年も、よろしくお願いいたします。
≪ 大会結果 ≫
順位 |
氏名/団体 |
所属 |
合気道・綜合乱取 |
1位 |
瀬戸 智宏 |
池袋綜武会 |
2位 |
中村 敦志 |
池袋綜武会 |
3位 |
恩田 結藝 |
坂戸綜武館A |
敢闘賞 |
片山 亮輔 |
池袋綜武会 |
合気道・捕技乱取 |
1位 |
佐藤 真歩 |
池袋綜武会 |
2位 |
佐藤 碧 |
池袋綜武会 |
3位 |
五十嵐 瞳 |
立教大学 |
敢闘賞 |
矢野 志音 |
坂戸綜武館 |
柔拳法・組手乱取 |
1位 |
奥 達也 |
南總綜武館 |
2位 |
中村 敦志 |
池袋綜武会 |
3位 |
瀬戸 智宏 |
池袋綜武会 |
敢闘賞 |
平野 将希 |
坂戸綜武館 |
|
順位 |
氏名/団体 |
所属 |
自由形試合徒手の部 |
1位 |
瀬戸/中村組 |
池袋綜武会A |
2位 |
五十嵐/星崎組 |
立教大学B |
3位 |
柏木/鈴木組 |
立教大学A |
敢闘賞 |
小沼/恩田組 |
坂戸綜武館B |
自由形試合武器の部 |
1位 |
石井/藤島組 |
立教大学A |
2位 |
善波/武藤組 |
坂戸綜武館 |
3位 |
山下/竹内組 |
富山大学 |
敢闘賞 |
河辺/塩原組 |
立教大学A |
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